Amazon Relational Database Service (RDS) は、MySQL、Oracle、PostgreSQL、Microsoft SQL Serverのセットアップ、実行、スケーリングのプロセスをシンプルにするので、複雑で時間を浪費するデータベースの管理作業をやるかわりにアプリケーションの開発といった本当にやりたいことに集中することができます。
多くのAWSのお客様は、RDSを厳しい本番環境でご利用になり、自動化された スナップショットバックアップ(もうテープは必要なく、簡単に時間を指定して復元できます。)、高速で一貫したI/O性能を手に出来る Provisioned IOPS、簡単に行えるデータベースのアップグレード、適切なセッティングを修正することにより、簡単に処理性能やストレージを拡張できる能力、といった強力な機能を活用しています。 Amazon RDS for MySQL、Amazon RDS for Oracle Database、Amazon RDS for PostgresQLをご利用のお客様は、Multi-AZ(アベイラビリティーゾーン)デプロイメントを作成することにより、可用性とデータの信頼性を高めることもできます。 RDSのMulti-AZを有効にすると、ホットスタンバイとなる2つ目のデータベースを作成し、マスターデータベースから2つ目のデータベースに完全同期のレプリケーションを行います。そして、正常に動作し続けることを保証するために2つのデータベースを監視します。マスターに障害が発生した場合には、RDSはホットスタンバイの2つ目のデータベースをマスターに昇格し、新しいスタンバイを作成後、レプリケーションを再度構築します。これらの動作は完全に透過的に行われ、ユーザーまたはアプリケーションが関与する必要はありません。
Multi-AZ for SQL Server
本日より、Amazon RDS for SQL ServerもMulti-AZ機能の恩恵を受けることができるようになりました。 この新しいリリースは、SQL Serverの監視テクノロジーを利用しており、上記で紹介したすべての恩恵をSQL Serverの利用者にご提供いたします。
従来のSQL Serverのミラーリングを設定するには、データベースおよびオペレーティングシステムレベルで、数百の手作業のステップが必要でした。 RDSを使えば、AWSマネージメントコンソールを数クリックするだけで、完全に管理された、可用性の高いSQL Serverのインスタンスを起動することができます。SQL Server 2008R2もしくは2012の、StandardまたはEnterprise Editionを選択した場合、コンソールは本番環境で利用するのかどうか聞いてきます。言い換えれば、Multi-AZデプロイメントおよびProvisioned IOPSが必要かどうか聞いてきます。:

RDSは、エンジンのバージョン、ストレージの容量、Provisioned IOPSを好きなように選択できます。 データベースID、マスターユーザー名、パスワードも設定することができます。:

既存のRDS for SQL Serverインスタンスをお持ちの場合も、簡単にミラーリング機能を追加するよう、修正(Modify)することができます。:

詳細
今回の発表について、詳しく見ていきましょう。
この新機能は、米国西部(オレゴン)リージョンで提供され、EU (アイルランド)、米国東部(北バージニア)で間もなくご利用いただけます。 他のAWSリージョンについても将来的にサポートする予定です。 Multi-AZ機能は常に単一のリージョン内で動作します。必要であれば、クロスリージョンバックアップのために他のリージョンにRDSスナップショットをコピーすることができます。
SQL Serverインスタンス全体がアトミックな単位としてスタンバイホストにフェイルオーバーします。アプリケーションの耐障害性をテストするために、手動でフェイルオーバーを引き起こすこともできます。:

フェイルオーバーが起こった際に、EメールもしくはSMSで通知されるようにしたい場合は、DB Event Subscriptionを作成することができます。:

フェイルオーバーイベントを確認するために、インスタンスのDB Eventsを見ることができます。
ユーザーとログインはアクティブなホストからスタンバイホストに複製されます。このとき、複製はユーザー定義のロールやリンクドサーバーオブジェクトといったようなmsdbデータベースに保存された他のアイテムを含みません。
ビデオおよびWebinar
Amazon RDS for SQL ServerのMulti-AZ機能を使い始めるのを助けるために、短いデモビデオを用意いたしました。:
また、6月5日(木)の12:00 PM PDTにAmazon RDS Webinar(英語)を開催いたします。 データベース管理者、ソフトウェア開発者、ソリューションアーキテクト、および技術的な意思決定者を対象とし、Amazon RDS for SQL Serverの概要をお話いたしますので、アベイラビリティーゾーンをまたいだRDS SQL Serverのデプロイメントのアーキテクチャを理解するのに役立つでしょう。 Amazon RDSを使った可用性の高いSQL Serverをセットアップするデモや、プライマリからスタンバイに自動的にフェイルオーバーするデモをご覧いただけます。Webinarは無料ですが、スペースが限られておりますので、参加を希望される方は、事前に登録することをオススメいたします。
始める時間です!
この新機能は本日より利用可能ですので、今すぐお試しいただけます!
-- Jeff;
この記事はAWSシニアエバンジェリスト Jeff BarrのAmazon Web Services Blogの記事、 Amazon RDS for SQL Server With Multi-AZを 堀内康弘 (Facebook, Twitter)が翻訳したものです。